序のDVDが出た頃に書いた文章がフォルダの隅っこから発掘された。

書いたけどすっかり忘れてた、というテキストファイルを発見したのでさらしてみる。

主に序のシンジ君の声についてむにゃむにゃと書いてる文章であります。

ここから↓


弟の所有の素敵液晶モニタで序を見せてもらった。画面大きいし、解像度高いし超きれい!画質調節できるからブラウン管テレビで見たとき真っ暗でよくわからないとこがあるヤシマ作戦もきれいに見えるのでうれしい。

突然ですが、声の話をしますよ。やはり10年の月日は長いので、テレビ版とはみなさん声が微妙に違うんですけど、だいたい慣れた。ほとんど気にならない。ミサトさんなんかは、むしろ序のほうが好きかもしれない。

しかし、シンジ君の声だけには、なかなか慣れない…。映画館で聞いたときより、家のテレビで聞いたときの方が、TV版との比較がしやすいというか。

死ぬほどテレビ版を繰り返してみているので、ちょっとしたニュアンスの違いとかがもうすっごいわかるわけですよ。キモくてすみません。以下、声ヲタのキモい文章が続きます。

序のシンジ君は、明らかに声が低くなっている。(それはまあ、人は普通、年をとるにつれ声が低くなるのでしょうがないといえる。)そして、声がかすれがちだと思う。とくに後半。でも、あれはラミエルにあれだけのすごい熱線をあびせられて、ものすごく絶叫して、無傷ってわけはないので、きっと喉にきたんだなあーと納得している。やられた同じ日の話なわけだし。

気になるのはミサトさんの家に初めて来たときの声。もう高い声は無理なのですかとちょっと思ったりした。でも、他のエヴァゲーとかでは緒方さん、ちゃんと高い声も出てる気がするので、序のシンジ君の声は特別で違うのかもしれない。序は笑えるような息抜きのシーンが少なくてシリアスにたたみかける感じだから、あのシーンも抑えた演技になっているのかもしれない。ただ、ミサトさんの家でのやりとりは全体的にテレビ版の方が好きだ。

シャムシエル戦後の、エントリープラグでのすすり泣きは、序の方がいい気がする。なんというか、テレビ版よりもっとなりふり構わず泣いてるんです。もう、後ろにいる二人のことは全然眼中にないというか、そんなこと気にする余裕が全くないぐらい、怖かったし痛かったし辛かったというのが伝わってくる気がする。
シャムシエルにナイフ突き立てている時の絶叫はどちらも捨てがたい良い絶叫。テレビ版は悲痛で勢いがあるし、序はとにかく悲惨で痛そう。どっちも聞いてて泣きそうになる点は同じ。

思いつく順に書いてるので、シーン的には順不同になりますが、ゲンドウと3年ぶりに会ってエヴァに乗れと言われ反発するところは、テレビ版の叫びは悲しみが主成分な気がしたが、序の叫びは怒りがすごく強調されている気がした。久しぶりに会った息子に言うことがそれか!!という憤り。どっちも捨てがたい。

シンジ君が一人で住む事になるという時にミサトさんにそれでいいのかと聞かれ、「いいんです、一人の方が、どこでも同じですから」と答えるセリフの言い方は、現行のエヴァ映像ソフトで3種類ある。テレビ版と、DEATHと、序。

どれもニュアンスが違う。テレビ版では淡々としていたし、DEATHでは、淡々+あきらめな気がするし、序では淡々+自嘲的な感じがした気がする。どれも甲乙つけがたいけど、僅差でテレビ版が一番かなあー。

ラミエルにやられて病院のベッドで見る夢、夕日の電車で独白、の「でも、エヴァに乗ると…!!」の泣きそうな演技がすげええええ!と思います。追い詰められてる感ハンパない。かすれた声が逆に良い感じ。

確か林原さんがラジオで言ってたらしいですけど、逃げちゃダメだを何十回も言わされたりしたらしいので、そういう喉の酷使の結果が出てるんかなーとちょっと思わなくもない。
だって、このアニメで誰よりも演技の振幅が激しいのは碇シンジ君なわけですよ。ローテンションでボソボソしゃべってたかと思うと、死にそうな大絶叫ですよ。これは疲れる。数日で、この激戦の連続を録っちゃうのが無理あるんじゃね?とかアフレコスケジュールに思いをはせたりした。