ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 ENTRY FILE 1

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序―ENTRY FILE 1

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序―ENTRY FILE 1

キャスト・スタッフインタビューみっちりで大変おもしろかったです。

以下、ものすごいダラダラと感想を書いています。


庵野総監督が最初の所信表明文以外、全く露出してないので、周辺のスタッフの方々のインタビューの中にたまにチラっとでる「庵野さんはこう言ってた」みたいなのを拾うのがまた楽し。

庵野総監督の緒方さんへの絶叫の指示→「喉をツブさないように、でも真剣に、本気でやって」 難しいな!でもそれに立派に答える緒方さん流石。

そして、序のシンジ君についてつるまっきー*1がインタビューでいいこと言ってた。

TVシリーズでも、ミサトがあともう一歩踏み込んで自分の覚悟を語る、みたいな場面があったとしたら、シンジは同じような態度をとったんじゃないかと思うんです。性格が違うんじゃなくて、ちょっとしたタイミング、状況が違うだけなんです。

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序 ENTRY FILE1 P112鶴巻和哉監督インタビューより

ヱヴァ序感想ブログをいろいろ見みてたら、シンジの性格が変わってたという感想が結構あって、それに違和感ありまくりだったわけですよ。テレビ版と違うことをされているわけですから、そりゃ今までと違う面があらわれますよ!などと、私がもやもやと思っていたことをつるまっきーが的確に表現してくださったー!
あと、まっきーの描き下ろしイラストのシンジ君はもうホンマたまらんです。かわいいなあかわいいなあ。松原氏の描きおろしシンジ君もすごい良いです。この方はいいシンジ君を描いて下さる。

この本、インタビューとかは色々楽しいんですが、ひとつ、重大な瑕疵があります。それは、映画のストーリーを画面写真と文章で追った、まあぶっちゃけていうとフィルムブック的な部分、における画像の選び方。

「笑えばいいと思うよ」のシーン。綾波の素敵な笑顔を見て、ホッとしたように笑う碇君。←この表情が本当に素晴らしかったのです。ここの画像当然あると思って期待してページをめくったわけですよ。

そうしたら、「笑えばいいと思うよ」→1ページ丸々使って綾波の笑顔→次のページで即2人の重なる手、ですよ。

なんという仕打ち。これが、テレビ版とか、DEATH編とかだったらわかるんですけれども、これはヱヴァンゲリヲン新劇場版:序なわけですよ。テレビ版にはない、綾波の笑顔を見たシンジ君のリアクションを描いている部分はこの映画にとって大変重要だと思うわけです。
テレビ版ではヤシマ作戦はどちらかというと綾波中心のエピソードだったわけですが、序は全編ブレなく碇シンジの物語なわけで。それを端的に示すのが、綾波の笑顔に笑顔をかえす碇シンジのシーンだったと思われるので、ここを省くなんてとんでもない!!と信じられない思いです。

まあネチネチ言葉を重ねてますが、一言にまとめるなら、メラかわいいシンジきゅんを見せてくれようウワーン!ってことです。一行で済むよ。

とにかく本当に残念です。この一点で、私の中で、概ねおもしろいけど残念な本という位置づけになってしまいました…。画面スチルはパンフレットの方が主役を大きめに扱っているのでこちらに軍配があがるといえよう。

*1:鶴巻和哉監督のこと。いつも勝手に親しげにこう呼んでますごめんなさい鶴巻さん。