手塚治虫のブッダ 見てきた

手放しで褒めるような映画じゃないけど、貶されてたら擁護したいかんじ。私は嫌いじゃないですよ。原作とは違うけど、この映画はこの映画でけっこう好きだよ。
シッダールタが鬱美人だしな!ショタ満載だしな!!そこかよ!!いや、ショタ好きは見に行ったら良いと思うよマジで。
あと、馬も結構活躍するので馬スキーも見たらいいと思う。

以下、ネタバレ


この映画では、シッダールタが出家するとこまで。全然ブッダ(目覚めた人)じゃないのであった!

見終わって一番心に残るのは、シッダールタの父、スッドーダナが棒、って事だと思う。とにかく棒としかいいようのない素晴らしい棒っぷりで、棒読みマニアは是非ご覧下さい!
なんで能の人を引っ張り出してきたのか…同じ古典芸能なら歌舞伎の方がまだ良かったのではないだろうか…しかしユニコに手塚るみ子よりはマシだと思う。声がいいからな!ユニコにるみ子さんを超えるアレなキャスティングはなかなか無いのではないだろうか。

ブッダの武芸の先生、バンダカがヤバい。なんかいやらしい。映画見てから忘れかけてた原作読み返したらキャラデザが別人レベルで違ってた。なんかイケメン風になってた。でもなんかいやらしいイケメン。いちいち王子にいやらしくイヤミを言わずには居られないらしいので酷い。

シッダールタとかミゲーラとかヤショダラとかみなさん美人で目の保養になるなあ。アイライン&アイシャドウばっちりだな!

戦場のまっただ中で「やめろー戦いをやめろー!」と叫びながら右往左往するシッダールタ王子には悪いけど心の中で爆笑した。映画館じゃなくて家だったら実際に声に出して笑ってたと思う。あれはいくらなんでもおもしろすぎると思う。

そんでそんな右往左往するだけのシッダールタ王子に「すべてをみすかされるようだ…」とかなんとか、勝手に聖性を見いだすチャプラにまたオイオイ!ってなった。なぜぇーその人は戦場でおろおろしてるだけの人ですよ!?

原作と比べて和むような笑うような*1シーンが全然なくて、ひたすらシリアスなので見てて疲れるかもしれない。原作は偉大。
でもあのマンガの唐突に挟み込まれるギャグをアニメでやるのはかなりムリがあるのでやらないで正解かもしれない。それでも、もうちょっと和むシーンがあってもいいと思う。もし手塚御大自らアニメ化ならタッタに動物が集まるシーンでミュージカルやってるね絶対。

タッタが10年ぐらい経っても全然育ってなかったので驚愕。パンフレット買ったら、動物に乗り移れるイノセントな心を持ってる内は成長できない、と理由的な事を制作者インタビューでチラっと触れてたが、作中でちゃんと言っておいてくれんと。たぶん映画見た人ほぼ全員が何故成長しない!?と混乱したと思うよ。パンフレット買わない人の方が多いだろうたぶん。

制作者は3部作にしたいそうだが、できるのだろうか!がんばって欲しい。続きも見たい。坊主ばっかりアニメ映画が見たい。

*1:いや、戦場のシッダールタ王子でかなり笑えたが、それは別に狙ってるわけじゃなくて私が勝手におもしろがってるだけなので!